メッセージアプリの儲け方って知ってますか?(LINE&カカオトーク)

[本日のアジェンダ]

メッセージアプリってどうやって設けてるの?

お久しぶりです。

ザーニーです。

 

前回は、検索エンジンを運営しているヤフーとNAVERという二社を比較してみましたが、

今回はメッセージアプリを運営しているLINEカカオトークの両方の決算書を見てみることで、メッセージアプリがどうやって売上や利益を出しているかを見ていきたく思います。

 

といっても実はこの両方とも韓国とゆかりのある会社でして、韓国人の友人と連絡をとるときはLINEもカカオトークも両方利用するので、ごちゃごちゃになり面倒くさかったので、携帯電話のようにキャリア変えても電話番号は変わらないように、トークアプリが違っても過去のその人の履歴が全部反映されている、なんていうのが近未来で実現されることを個人的には願ってます笑

 

ではまずそれぞれの会社の決算書を見ていきます。

 

LINEの決算書

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直近の開示だと、通年で約1,600億円の売上規模で、その中でも広告が大体半分くらいを占めています。

2016年決算と比べ、YoYの売上が16.9%から18.8%に伸びているので、成長速度が加速していることにLINEの凄みを感じます!

 

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利益を見てみると、営業利益率は14.0%と前年よりもよくなっておりますが、もうひと伸びしてほしいところではあります。

個人的にはせめて15%を超えてほしいと期待してます。(14.0%でも全然いい方なんですけどね笑)

 

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こと広告の売上に関しては、YoYで39.9%となっており、高い成長率を誇ってます。

日本のスマホユーザーのほとんどがLINEをダウンロードしているといっても過言ではないこの時代において、広告の売上がこれだけ成長しているには純粋にすごいです!

 

とくにパフォーマンス型の広告の伸びが急激であり、LINEにとってこのパフォーマンス型広告の伸びが業績に今後の業績に大きくインパクトしてくると思われます。

 

LINE広告に関しては、ネットで詳しくまとめてる方がいたのでリンクを貼っておきますね。

anagrams.jp

 

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あとは、広告以外の事業の売上ですが、コンテンツが少しずつ縮小しており、その他の部門が大きく伸びそうな予感のする結果となっております。

コンテンツってLINEのサービス群だと、LINEMUSICやLINEバイト、LINEマンガとかこの辺りになりますでしょうか。

 

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その他群の中だとLINEPayが一番勢いがあるかなと思ってます。QoQで96.9%も一気に成長しているものそうですし、明らかに自分の周りでLINEPayを利用している人が増えているという実感があるので、とても浸透してきていると感じます。

 

あとは、話題になっているスマートスピーカーの『Clova』ですが、こちらもgoogleやアマゾンなど競合は手ごわいですが、どうシェアを伸ばしていくか注目です。

 

カカオトークの決算書

カカオトークの決算書を見る前に、カカオトークについて少しご説明いたします。

カカオトークとは、韓国人が多く使うメッセージアプリで日本でいうLINEにあたるのですが、こちらもやっぱりメッセージアプリ以外にも色々なサービスを展開しています。

 

そのサービス群がうまくまとまっているのが下記のシートになります。

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LINEと被る部分も多く、ゲームや音楽事業も行ってますし、AI技術を用いたサービスも展開しているようです。

また、『カカオタクシー』というサービスもあるらしく、メッセージアプリでタクシーを呼ぶことができるとのことです。

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ではカカオトークの売上は四半期約544億円(5,447億ウォン)です。年間だと、約1,970億円規模になり、LINEより少し売上規模としては大きいと言えそうです。

 

四半期決算でみたYoYだと20%の成長を誇り、こちらも高い成長率になります。

売上構成は、광고(広告)、콘텐츠(コンテンツ)、기타(その他)となっており、それぞれ売上のYoYは、13%・20%・31%とどれも高い成長率であることが分かります。

 

売上比率は毎年大きく変わることなく推移しているのをみると、どのセグメントも毎年高い成長を維持できており、こと売上に関しては文句ひとつ言えない決算です・・笑

 

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広告の内訳をさらに細かく見てみると、카카오 플랫폼(カカオプラットフォーム)、다음 모바일(モバイル)、다음 PC(PC)というセグメントになっております。

だんだんとPCの比率が下がり、カカオプラットフォームとモバイルの比率が上がっているのが分かります。

 

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こちらはコンテンツの売上構成です。

웹소설/웹툰 & 이모티콘(ウェブ小説&絵文字)、뮤직(音楽)、게임(ゲーム)となってます。

まず音楽ですが、2Q16でいきなり売上がめちゃ上がってます。これなんでか調べたのですが、結局分からなかったのでどなたかご存知の方は教えてください。

たぶん、今まで無料だったのを、一律定額にするとかして料金体系を変えたのだと思うのですが・・。

あとは、競争が激しいからかゲームが少しずつ比率を落とす一方で、ウェブ小説&絵文字は伸びているようです。

 

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営業利益率ですが、こちらは6%とLINEに比べ劣るようです。

セグメント別に丁寧に開示していた売上と異なり、利益に関しては開示されていなかったので、セグメントによっては利益が思わしくないところもあるかもしれません。

 

結局メッセージアプリの収益源って一番はやっぱり広告

と、このように日韓のメッセージアプリを運営する会社二社に関してみてきましたが、つまるところやっぱり広告だということが分かりました。

両社ともやっていることも似ていたので、他国のメッセージ系の会社ももしかすると広告が一番の稼ぎ頭かもしれませんね。

 

本日はこの辺で。