エイチームを心から応援しているからこそ、提案したいと思います!
[本日のアジェンダ]
- 2018年8月期通期の業績の振り返り
- 業績から読み取れるエイチームの現状
- 私からの提案
どうもザーニーです。
今回は普段からいつも応援していることを公言しているエイチームの2018年7月期通期決算について振り返ってみたいと思います。
また、決算資料を読んでいく中で、なかなかにヤバい状況ではないのかなと思ってしまいまして・・。
私エイチームさんのことは個人的にすごく応援しておりますので、応援しているからこその提案を最後にお伝えできればと思っております。
今回は今まで以上に自分の想いが反映されてしまった記事になりますので、ご了承くださいませ・・。
2018年8月期通期の業績の振り返り
全体的には、エンターテインメント事業よりもライフサポート事業が売上で上回った通期結果であったこと、特にその傾向は四半期の決算報告書を確認していくたびに見てとることができます。
直近の四半期業績でも売上の約55%をライフサポート事業が占めていることから、今後ももし、エンターテインメント事業でゲームのヒットタイトルに恵まれなければ、この傾向はどんどん強くなっていくことと思われます。
とわいいつつエンターテインメント事業で前期と比べて売上が約16%も減少している中で利益に関しては、広告宣伝費を抑えているなどで前期と同水準並みの利益を残せていることは評価できる点かと思われます。
逆に以前まで私が感じていたライフサポート事業の、投下広告に対する売上への貢献がここにきて良い方向に転じてきていることは非常にうれしいです。
P/Lと各事業における売上・利益の分かりやすいシートになります。
通期で売上高376億円、営業利益47億円という業績でした。費用のなかでも広告宣伝費に対して大きく投下しており、148億円も通期で投下しております。
その比率ですが、第4四半期ではライフサポート事業:エンターテインメント事業=大体3:1といったところで、好調のライフサポート事業に大きく広告宣伝費を割いていることが分かります。
また、ライフサポート事業の中には、ブライダル・引っ越し査定のような季節要因の大きい事業と、金融系のような割と通期で稼ぎ出してくれるもののバランスがとれていることで、ライフサポート事業内部でも爆発的な売上とコンスタントで堅実な収益の両輪が成り立たせることができるようになってきているかと思います。
その点エンターテインメント事業は、売上が毎四半期ごとに減少していることから、だいぶ厳しい状況にあるかと思われます。広告宣伝費をカットしたことでどうにか利益は一定額確保できましたが、このまま新しいヒットタイトルに恵まれなければ、大きく現状を変えることができないでしょう。
前回の記事では各事業の細かい数字まで見ていきましたが、今回の開示資料も前回と傾向はほとんど同じであることと、今回の記事は決算資料の数字より現在のエイチームの状況を推測、それに対して提案することがメインですので、業績の振り返りはおおざっぱにはなりますが、一旦はここまでとさせてください。
業績から読み取れるエイチームの現状
上記の業績より私が読み解いたこと(ほぼ仮説に近いのですが)としては、
①組織間コミュニケーションのさらなる低下
②各事業によるモチベーション格差
③EC事業から撤退(するかも)
上記3点を予想しました。
まず①ですが、
これは大企業になればなるほど起こってくることではあるので、エイチームだけではないのですが、約1000人規模にもなれば組織もだいぶ縦割りになってきだすものですし、エイチームはライフサポート事業だけでもいろいろなサービス(各サービスごとに子会社に分社して運営しているため、厳密には各子会社ごと)があるので、それらに関わる人員同士のコミュニケーションが希薄化してくるものと思います。
ましてや、エンターテインメント事業という会社が違うほどといってもよいくらい、全く異なるゲーム事業も片方で行っているため、ここのコミュニケーションはなかなかとりづらくなってきているのではないかと勝手に推測しております。
とりわけ、現在片方の事業はうまくいっているのにもう片方が苦戦している状況では、そうとうビジョンや理念に一致した組織でないと、お互いにコミュニケーションをとるのは難しいのではないかと思ってます。
②は上記の内容に少しつながりますが、やはり片方の事業が好調でもう片方が不調であるというところに、メンバーのモチベーション格差が生まれやすくなるのは致し方ないと思います。また、事業ごとの人員比率や広告宣伝費の比率を見ると、明らかに最近はライフサポート事業に集中していることからも、エンターテインメント事業にいるメンバーが(全員でないにしても)面白くは感じないでしょう。
また、モチベーションの格差が生まれてしまっていると、せっかく事業の調子もよくモチベーションが上がっているメンバーが、他部署の影響を受けて下がってしまい、全他のパフォーマンスを下げてしまうことにも繋がりかねないため、この辺りは経営陣はしっかりと社員メンバーに対してビジョンと戦略を示していくことが望まれまる部分かと思われます。
③そしてEC事業ですが、売上はまぁ上がってきているのですが、一向に利益につながってこない状況です。
ここまでくると、そろそろ投資家からEC事業の継続に対して疑問の声を上げてくることも予想されます。
私自身の予想にはなりますが、なかなかEC事業の展望やどう活かしてシナジーを発揮していくのかについて、しっかりと戦略を示しきれていないように感じます。そのところを考えると、EC事業をたたむか売却するかそろそろ経営陣が判断することと思われます。
ネガティブには、EC事業のイグジット方法について悩んでいるのかもしれませんが、形はどうあれおそらくEC事業の黒字が見えない限り、そろそろ潮時と判断するものと思われます。
決算資料ですべて会社の内部まで把握し予想することはできませんが、私は会社の状況の氷山の一角は必ず決算資料に現れてくると信じております。
その信念のもと上記3点を予想しました。
私からの提案
最後になりましたが、上記までの業績及び予想に対して、私が提案したいことがあります。
【もう一度、エイチームとはどんな会社かを考え直す】
このことから始まると思います。
(経営したこともないくせに大きな口を叩くなよ!と思われているのは重々承知ですがあえて言わせていただきます)
エイチームは林社長というプログラマだった方が起こした会社です。
その方が、「みんなで幸せになれる会社」「これから100年続く会社」というビジョンを掲げて、それに共感し集まったメンバーたちによる会社です。
そのビジョンからライフサポート事業やエンターテインメント事業が派生して運営しているものと信じております。
きっとプログラマ出身の方が代表をされていることもあり、エンターテインメント事業を切ることはないと思います。
ではどうすればエンターテインメント事業がもう一度立ち上がれるのか。
もう一度自分たちが世の中にリリースしたいゲームとは何なのか?、どうすればゲームを通してみんなで幸せになれるのか?を突き詰めればきっとヒットタイトルはでてくると信じてます。
(ライフサポート事業でVR技術などを利用していることもあるので、VR等の新しいハードとエイチームらしいソフトを組み合わせたゲームの開発に期待してます)
エイチームの事業は、ライフサポート事業で人々に「安心」を、エンターテインメント事業で人々に「喜び」を与えている事業だと思っております。
だから私はとりわけエイチームを応援しております。
エイチームの2019年8月期決算が今回以上に飛躍したものになることを期待しております。
ではこの辺で~