クックパットの業績が想像以上によろしくない件について
[本日のアジェンダ]
- クックパットの通期業績についてのレビュー
- クックパットの株主総会が荒れた件について
どうも。ご無沙汰しております。ザーニーでございます。
だいぶご無沙汰しておりまして、ファンの皆様大変申し訳ございませんでした!!
もう3月も終わりということで、多くの会社が2018年度を締めて通期発表が5月~6月頭にかけてボコボコとリリースされてくると思いますが、今回はいち早く通期決算を発表したクックパットの業績について、色々みていきたいと思っております。
クックパットといえば数年前に、創業者であり大株主の佐野氏が当時社長だった穐田氏をはじめとした経営陣を経営の中枢から退任に追い込み、みんなのウエディング等の多角化していた事業を売却したりしていたのも記憶に新しいかと思います。
コーポレートガバナンスに一石を投じた事件ではありましたが、その後数年が経過して、現在のクックパットがどのように変わっているのかをみていきたいと思います。
クックパットの通期業績についてのレビュー
それでは業績を見ていきましょう。
通期の売上収益が昨年と比べて▲11.4%となっており、減少してしまっています。その主な原因は、通信キャリア(ドコモなど)のレベニューシェアの売上が減少したことが原因のようです。
販売費及び一般管理費については、従業員数の増加にともなう人件費や業務委託費の増加や、その他のシステム利用料・採用費が大きく上乗せされており、売上が減少しているにも関わらず、費用は大きく増えていることで営業利益が前年度に比べて大きく下がっているようです。
キャッシュフロー計算書見ていくと、実は前年よりもFCFは残せているようで、財務キャッシュフローの「非支配株主からの払込みによる収入」が約40億円入ってきたことによる影響のようです。
キャッシュフローとしては残こせているようですが、営業キャッシュフロー自体は昨年と比較し大きく減少していることから、本業がとてもぐらついていることがキャッシュフローでも表れているのが分かります。
クックパットのMAUについてですが、一時期のピーク時より徐々に減少してきているのが分かります。特にPCとスマホアプリの減少具合は大きく、MAUの減少に歯止めがかからない状況のようです・・。
しかしこの現象に対して、どのように対策をするのかといったことは何も触れられていないようです・・汗
ただし、有料会員数は徐々に伸びているのは少ない良い材料です。無料と有料のサービスの違いによるサービスの違いや有料会員数の増加施策は効いているようです。
良い材料はあるのものの、売上が下がっているにも関わらず、コストは大きくなっているのを見ると、業績全体としてはとても厳しい状況と言えます。
この状況下でどのように立て直していくかが、株主総会における大きな焦点であったようですが、実際に参加されていた方の記事などを拝見すると、そのあたりの納得のいく回答が全くされていなかったようです。
クックパットの株主総会が荒れた件について
先ほど述べたように、業績が厳しい中どのように立て直すかが今回の株主総会の注目でもあったのですが、あまりそこについて株主にとって納得のいく回答がなされなかったようです。
またキャッシュフロー自体は増えている中で、上記の資料にありますように今後10年は投資フェーズと位置づけ、配当は行わないという方針を発表したことも、株主にとっては 不満の残るものになったようです。
またピーク時よりも国内レシピサイトサービスにおいては、クラシルやデリシュキッチンやCChanel多くの競合他社がひしめき合っていて、クックパットとしてどういう方針で投資を10年おこなっていくのか?クックパットマートのような新規事業をいかに大きくさせるのかという部分の戦略を示していくことが求められていますね。
それでは今日はこの辺でー。